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■大きな大きなくるみの木
2021年の春に出会った
鬼胡桃(おにぐるみ)の一枚板
この一枚板、どれだけの長さでしょうか。
答えは
全長は4300mm!
自然乾燥途中の状態で、
この時点で自然乾燥が2年以上された状態。
ここからじっくりと風土に馴染ませながら
さらに乾燥を進めていきます。
同じくるみの仲間のウォールナットは、
テーブルサイズの一枚板にまで
大きく育つ木もありますが、
まさか国産の鬼胡桃で
ここまで大きく育った一枚板が存在するのか…
この一枚板を前に、
とにかくこれは最初で最後の出会いかもしれないと感じ、
それ以来、首を長くして乾燥が整う時を待ち続けました。
そして再び
今年の春、乾燥が整い出会った鬼胡桃は…
あら真っ黒!!
え??これ大丈夫?
と思ってしまいますがこの真っ黒が
大切なんです。
自然乾燥を経て
木の中に含まれるアクが
ちゃんと表面に出てきてくれたので
こうなっています。
その証拠に
ちょっと削ると美しい木目が確認されました。
製材に長くかかわる方からも
こんなに幅広で
キレイな鬼胡桃の一枚板は
おそらく出てこないから
本当に名残惜しいとお言葉を頂きました。
さて
このながーい一枚い板を
どう仕上げしていくのか。
この後、人工乾燥炉にも入れ、
水分を調節していきます。
ここからが家具職人の腕の見せ処です。
家具として使いやすく
大きな大きなくるみの木の一枚板を
生かして2枚のテーブルに仕立てていくことにしました。
家具として使える長さは
長さ3900mmでした。
そこで
2200mm と 1700mmの
一枚板ダイニングテーブルにすることに。
削って
研いて、
反り止めを施し
脚を組んでいきます。
仕上げは
植物性のオイル仕上げ。
木の本来の風合いを楽しめます。
そして完成したのが
どど~ん
2つのテーブルを合わせると
木目が見事につながります。
写真手前が根っこだった部分、奥が枝分かれしていく部分です。
樹齢は200年以上でしょうか。
もう、尊いです。
脚の素材もデザインも、仕上げももちろんこだわっています。
2200mm の方は、朱里桜を使用。
1700mmの方は、くるみを使用。
どちらも幅広の一枚板を使いしっかりとした脚を製作しています。
反対側からも撮影
大自然の中で大きく育った軌跡が感じられ
まるで
お店に森の化身が宿ったかのよう。
見事な木目に
見事な杢。
大きく枝分かれしたであろう部分からは
特にこの杢が強く表れていて
キラキラ美しく輝いています。
この森の化身のくるみの木の一枚板テーブル
長い年月をかけて育った森の中より選ばれた
大変希少な銘木を
手間と時間をかけ
家具にいたしました。
木肌の温もりを
感じてみてくださいね。
現在木工房すえひろでは
木のテーブル展を開催しております。
(テーブル展の特典が7/24まであります)
多くのテーブルが並び
まるで森の中にいるよう。
職人が心と技術を込めて仕上げた
木のテーブルたちが
たくさん並んでおりますよ。
長く愛着を持って使える家具に出会えますように。